” Balance sheet ” の和訳が「貸借対照表」です。でも、これでは何を左右で対照にしているのか分かりませんよね!なぜ一つの表にまとめているのでしょうか?!

左側に「資産」、右側に「負債」と「純資産(資本)」がまとめてあります。
最初は右側を理解することが大切なんです。右側は、会社が必要とする資金をどうやって調達したかをまとめてあります。会社にとって返済の義務のない資金が「純資産」です。株式を発行して集めた資金が「資本金」や「資本準備金」などです。「利益」も会社のものですが、これをどのように利害関係者(ステークホルダー)に分配していくか、とても大切なことなんです。

返済する必要があるのが「負債」です。「負債」は借金のことです。借金にもいろいろあって、1か月分をまとめて来月支払うのが「買掛金」、来月払うから帳簿に「つけ」といてというのが「掛け」なんです。最近はこの言葉は使わなくなりましたよね。来月までお金を支払わないで借りている状態になっている訳です。

1か月から3か月後に支払うときに使うのが「約束手形」です。見たところ、手の形とは何の関係もなさそうなのですが‥‥‥?1か月から3か月後に支払うことを約束する内容になっています。この「約束手形」は相手の承諾が必要になります。表示は「支払手形」になります。代金を支払う「約束手形」という意味なんです。

数年後に支払うときに使うのが「借用証書」による借入です。もちろん相手の承諾が必要になります。表示は「短期借入金」又は「借入金」になります。
それ以上長期に借り入れる場合に発行される債券が「社債」です。株式会社が発行する債券です。短くても3年~5年、通常5年~10年、電力会社などは10年~20年というものもあります。通常半年ごとに利息の支払いが行われています。長期間借りて、資金を長期間返済に追われずに安定して使いたいときに利用したりするのです。
※国の債券が「国債」、県の債券が「県債」などといい、これも国や県などの借金です。

どのように資金を調達するのかは、会社にとってとても大切なことだと思いませんか!「負債」は借金ですから返済する資金繰り計画が必要になります。自分が勤めている会社や興味のある会社の様子を見てみてはいかがでしょうか。

次に、左側を見てみましょう。左側は「資産」と呼び、右側で資金調達した資金を今現在どのように使用しているかを表しています。資金の使い道です。現金のまま持っていれば「現金」と表示されます。銀行に預金すれば「当座預金」などと表示されます。建物を買えば「建物」と表示されます。これらの資金の使い道が会社にとって本当に良いのかが問われてきます。どれだけ財産を持っていても、資金繰りがうまくいかないと支払いが滞り、最悪会社を倒産させてしまうこともあります。

貸借対照表の見方が分かるってとても役に立つと思いませんか?!

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